ニューヨークに星の数ほどあるコワーキングスペースを直撃取材する本連載!第3回は強力なオフィスインフラサポートが魅力の老舗コワーキングスペース「Techspace」に行ってきました!

ニューヨークではフラットアイアン(Flatiron)、ノマド(Nomad)、ユニオンスクエア(Union Square)の3ヶ所にスペースを設けているTechspace。

今回はサイト上で最もお洒落そうだと感じたフラットアイアンのTechspaceにお邪魔してきました。

地味な入り口も、中へ進むと立派なエントランス

さっそく入居しているビルに向かうも、入り口には看板も何もなく、加えて工事中のため、おそるおそる中に入ります。

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パッと見では分からなかった……

後に分かったことですが、「ここにコワーキングスペースがある!」とわかりやすく表示をしているところはごくわずかで、大抵のコワーキングスペースは知る人ぞ知る趣で佇んでいます。

そんなこんなで、ここで良いのか自信がないまま、ドキドキしながらエレベーターのボタンを押し、着いたのがこちら。

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建物の入り口からは想像できないキレイさ

ガラス戸の向こうには、日本の一般的なオフィスにもあるような受付とウェイティングスペース。

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受付も静かだし、落ち着いて仕事ができそうな雰囲気が漂います。

個人利用は基本NG、法人利用だけのコワーキングスペース

1998年創業でコワーキングスペースの老舗であるTechspaceは、個人が自由に利用できるオープンデスクはなく、基本的には全部屋、法人が入居するプライベートオフィスになっています。

そのため今回は、入居企業のプライバシーもあり、あまり写真を撮らせてもらえませんでした。そんな中、辛うじて撮らせてもらったオフィス写真がこちら。

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チラリ

オフィスの雰囲気は伝わるでしょうか。ざっと見たところ、シンプルで、普通にビルの一室を借りたオフィスとあまり変わらなさそうです。

入居者同士のコミュニケーションがはかどる共用スペース

ここからは共用スペースを見ていきます。こちらはコワーキングスペースに大抵定番で備え付けられているオフィスキッチン。

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Macとにらめっこしているお兄さんが気さくに話しかけてくれました

カウンターテーブルを併設しているので、さっと何かを食べながら仕事したり、誰かと気軽に話したくなったりしたときに便利です。

特にプライベートオフィスに入居している会社同士だと、気軽に話す機会がないので、キッチンエリアはコミュニケーションがはかどる場になりそう。

キッチン以外にも、会社の垣根を超えて集まれそうな場所がこちら。

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こんな家に住みたい

右側の半個室風のソファでくつろぎがら仕事してもよし、向かいのソファに座った人とお話してもよし。時には、テーブルサッカーで遊ぶのもよいかもしれません。

夏は屋上でパーティー、冬は受付横でスポーツ観戦

そして、階段を上ると、開放的な屋上が広がります。

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※Techspaceホームページより

屋上開放は夏のみとのことで拝見できなかったのですが、本当はこのような気持ちのよい屋上が広がっているそうです。夏は屋上にピザやビールを持ち込んでパーティーをするのが定番だそう。

夏以外の季節や雨のときには、受付横の大きめのディスプレイにてフットボールゲームを観戦するとのこと。

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※Techspaceホームページより

入居者同士のネットワーキングイベントは月に一度くらい。積極的に入居者をつなげるためというよりも、入居者同士がお互いを知って気持ちよく過ごせるようにという意図で開催しているとのことでした。

VIPな会議室、目隠し会議室、ひとり用の個室も完備

他には、受付横にあって場所的にも来客用にも使いやすい、VIP感あふれる会議室や

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重要なことはここで決めたい

内部の方に位置する目隠し会議室も。

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中を見つめるお姉さん

作業に集中したいときや、他の人に聞かれたくない電話で使えるひとり用の個室もあります。

全般的に内装に派手さはないけど、シンプルで使い勝手がよさそう。

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ここなら誰にも邪魔されないですね

地味にスゴイ「本格サポート」は少規模ベンチャーには心強い

無駄がなく、ニューヨークのコワーキングスペースの中でも質実剛健という言葉が似合うTechspace。

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郵便受けも連絡掲示板もシンプルで無駄がない

案内してくれたマネージャーのケイト(Kate)は、ビジネスに集中したい会社に来てほしいと語ります。

Techspaceでは、システム会社のciscoと組んでサーバーメンテナンスなどをしており、不正アクセスに強いシステムを用意しています。口コミをざっと見ると、ネット環境の良さには定評があるようです。

他にも、ITサポート担当に24時間いつでも問い合わせができるのもTechspaceの魅力。

Techspace全体では3-4人規模の会社が多く、その規模の会社だと会社のインフラ面のメンテナンスに手が回らないことが多く、コワーキングスペースによる手厚いビジネスインフラサポートは心強い様子。
入居している企業の6割はソフトウェア開発などのIT系で、他は各種デザイナーや建築事務所が入居しています。

ニューヨークにある3ヶ所の特徴を並べると下記の通りです。

フラットアイアン(Flatiron):夏だけ開放するお洒落な屋上が特徴的。4-20人規模の会社が入居でき、2016年10月時点で満室。
ノマド(Nomad):ニュージャージー州から通ってくるひとが多い。3-4人規模の会社が多く、2016年10月時点でほぼ満室。
ユニオンスクエア(Union Square):最も古くからあるスペースで、2-5人規模の会社の入居が多い。3フロアあり、1-30人規模の会社の入居対応可能。2016年10月時点で20%程度の空室あり。

3ヶ所のうち2ヶ所がほぼ満室とは・・・ニーズの高さが伺えますね。

大衆的なシェアオフィスではなく、ビジネスインフラサポートまわりに強いオフィスとして、知る人ぞ知るオフィスに育てていきたい、というマネージャーの言葉に、老舗の貫禄を感じる場所でした。地味にスゴイ!

Techspace(Flatiron)

※Techspaceはニューヨーク以外にもロサンゼルス、オレンジカウンティ、サンフランシスコ、オースティン、ヒューストンにも、コワーキングスペースを展開しています。