ニホンジンは好奇心旺盛な生き物です。

江戸時代の日本では、寺子屋での民間教育が盛んに行われていました。 当時のヨーロッパは識字率も低く、日本の庶民の「学びたさ」は 欧米諸国に負けていませんでした。

戦後、日本は戦争に負けました。 それでもニホンジンは知識に飢えていました。

さまざまな出版社が書籍・雑誌を刊行し、日本はメディア大国となりました。 書店数も20世紀のおわりには2万店を超え、いろいろな媒体がさまざまな年齢層に読まれるようになったのもこの頃です。

アメリカや台湾など、街の中に超大型書店とブックスタンドしか本を扱うところがないという国、実は多いんですよね。

日本のように中小規模の書店が建ち並び、日本全国でいろんな種類の本が買えるのは実はとっても貴重なことなんです。本屋ではいろんな本と出会えます。目的の本の隣に置かれていた本が気になって手に取ってみる——なんて経験、誰しも一度はあるはずです。

2010年代。スマホ時代。書店はどんどん潰れています。
書店へ行かずにiPhoneやKindleでメディアに触れられるようになりましたが、 一方、メディアの幅はどんどん狭くなっているように感じています。

雑誌を作っていた者、Webメディア台頭の過渡期を経験した者として、好奇心旺盛なニホンジンの知的欲求を満たすメディアがどんどんなくなっているのは、本好きな人間としてとても寂しいです。

本屋での偶然の出会いや好奇心に満たされていることがどんどん減ってしまっているような気がするんです。

ちょっと子供にはできない話もしましょう。
2000年代までは、エッチなサイトのカテゴリに、「タイツ」「メガネ」「金髪」などの いろんなフェチのカテゴリが存在していました。

DMM.comを見てみましょう。 今は表立っているフェチなんか、 「キョ乳」 しかないんです。

フェチズムが後退してるんです。

たぶんXvideoやFC2みたいに、無料で見られるサイトが増えたからなんですよね。スマホ時代、生活は便利になっていますが、 江戸時代に開花したニホンジン男性の興味の幅が後退していくの、 なんだかちょっとさびしいですよね。

女性はどうか。

女性が読む恋愛小説の中に「シーク」というジャンルがあるんです。 これ、「白馬の王子様」のハイスペック&現代版ともいうべき、 「石油王」を扱ったジャンルなんですよ。 石油王と女性との恋愛を描いた小説があるんです。すごいですよね。

BLは日本の文化とも言われますが、ニホンジンの知的好奇心がなければ、もしかしたら「石油王×少女」の恋愛小説なんか生まれなかったかもしれません。

日本、まだまだ捨てたもんじゃないなあと思います。

ニホンジンドットコムは、日本人の知りたいと思う気持ちからできています。 日本人の知的好奇心を満たすフカボリ情報マガジン、それがニホンジンドットコムです。

ニホンジンドットコム編集長 仁田坂淳史