スマホの写真を個人がカンタンに売れるサービス「Snapmart(スナップマート)」。言わば、「写真に特化したメルカリ」+「スマホに特化したピクスタ」である。「Snapmart(スナップマート)」は6月にローンチしたばかりにも関わらず、事業を進めていた江藤美帆氏が開発責任者から外れることを報告。IT界隈では驚きの声が挙がっている。

江藤美帆とは?
通称えとみほ。ソーシャルメディアの可能性を探求するメディア「kakeru」初代編集長。エンジニアイベント「市ヶ谷Geek★Night」発起人。IT関連の書籍を21冊上梓するほか、多数の雑誌やWebメディア立ち上げにも携わる編集者・ライター、起業家。

 そんな渦中の人物、江藤美帆氏とは何者なのか。詳しく調べてみると、意外な過去が見えてきた。

「Snapmart(スナップマート)」の顛末

 そもそも、「Snapmart(スナップマート)」は江藤美帆氏が構想を持ち、オプトインキュベート社にて事業化されたサービス。とはいえ、リリース時点ではiOS版のみ。ユーザーからはAndroid版の希望も挙がっていたが、開発に対するアナウンスメントなどはなかった。
 
 江藤氏のツイートによると、「自身で事業を回すべくMBOを持ち掛け、資金を集めたが体調を壊した」とのこと。一連の流れが、今回の顛末に繋がっているようだ。

 2016年7月11日時点でオプトインキュベート社側からアナウンスメントは特にない。「Snapmart(スナップマート)」が今後、どのように運営されていくかなどは、これからの発表を待つしかない状況である。

江藤美帆氏の知られざる過去とは

 ここで、江藤美帆氏の経歴を掘り下げてみたい。江藤氏は、「Snapmart(スナップマート)」を立ち上げたときに、個人的な所信表明を出している。「40代の女性が持つ可能性」について言及したモノだが、気になる一文があった。

実は私にとっては、これが二度目の起業になる。一度目の起業は、ぼちぼちうまくいって最終的には失敗した(事業は残っているが)。そのときけっこう大変な思いをしたので、二度とこういうことはやるまいと誓った。

引用元:40代のおばさんがスタートアップにチャレンジする極めて個人的な理由

じつは禁煙セラピストだった

 この1つ目の起業とは何だったのだろうか。ネット上を探ってみると意外な事実が発覚した。

 公開されている江藤氏の経歴を見ると、2004年11月~2010年5月「Allen Carr’s Easyway Tokyo Founder/Representative Director」とある。「Allen Carr’s Easyway」とは、日本でも累計約200万部のベストセラー『読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー』の原著とそのメソッド。

Allen carrs

現在の禁煙セラピーのサイト
http://www.allen-carr.jp/index.html

 江藤氏は日本における「禁煙セラピー」の独自営業権を手に入れ、禁煙セラピストとしてセミナーだけでなく、本やDVD、ゲーム化なども行っていたようだ。

 下記が当時、「アレン・カー・ジャパン」の代表として活動していた際のプロフィールだ。

95年、南アメリカ州立大学在学中よりIT出版業に携わり、計20冊の著書を上梓。年収数千万円の売れっ子ライターになるも、28歳で過労による重い病気(重症うつ・バセドウ病)を併発し、無職になる(この当時はキャスターマイルドを1日60本も吸うヘビースモーカーであった)。これを機に心理の世界に興味を持ち始め、各種心理療法や現代催眠を独学で学び始める。

03年、英国アレン・カーズ・イージーウェイにて本場の「禁煙セラピー」を体験し、その日を機にノンスモーカーに。書籍などのコンテンツにはない、グループダイナミズム用いたセラピーの威力を目の当たりにし、「このメソッドをぜに日本に持ち帰りたい」とアレン・カー氏に直訴。

半年以上におよぶスクリーニングを経て、日本(東京)における禁煙セラピーの独占的営業権を獲得。

禁煙セラピストとしてのトレーニングを受け、04年11月に日本で初めてのアレン・カー公認シニアセラピストに認定され、同時に活動母体となる株式会社ハートエイド(旧社名:クオリティライフソリューションズ株式会社)の代表取締役に就任。

06年には活動エリアを首都圏から全国に拡大し、名称を「アレン・カー・ジャパン」に変更。

創業から現在までの4年間で卒煙に導いたクライアントは、有名芸能人・スポーツ選手などを筆頭に延べ3300名を超える。

引用:http://www.seminarjyoho.com/teacher_show_101621.html

 禁煙セラピーといえば、現在でもたびたびTV番組でも取り上げられている。「禁煙セラピーの結果、人生が変わった」とまで公言する人も多い。

 にも関わらず、江藤氏は「Snapmart(スナップマート)」の所信表明において、「最終的には失敗した。そのとき結構大変な思いをした」とコメントを残した。その顛末を詳しく伺い知ることはできない。

当時は島田美帆と名乗っていた彼女。1つ目の起業で失敗した後、しばらく姿をくらませていた模様

過去を振り返る江藤氏。内容はお金を中心にした悲痛の叫びだ

 当時に関して、WEB上にはかすかな痕跡が残るのみ。とはいえ、お金にまつわる話など相当な修羅場があったのだろうと窺い知ることができる。

 江藤氏のその後の経歴は、グーグル社でストリートビューの新規プロジェクトに関わった後、2014年にオプトに入社。オウンドメディア「kakeru」の編集長を務めたのちに、「Snapmart(スナップマート)」を立ち上げている。「人に歴史あり」と言ってしまえばそれまでかも知れないが、波瀾万丈な人生を送っているようだ。

夢の終わりか始まりか

 江藤氏は自身の今後について、明言はしていない。だが、会社経営だけでなく、コンテンツ制作の経験が豊富なだけに、他社からの引き合いも多いことだろう。

とはいえ、彼女のブログは6月29日「夢の終わりか始まりか」の時点で止まったままだ。

江藤氏の今後の活動はどこへ向かうのだろうか。かつて逆境から這い上がり成功を収めてきたように、夢の始まりであることを願っている。

Life

修正履歴
2016/07/19/13:27 江藤氏が自身のツイートを削除した為、記事中の該当部分のツイートの見ばえを修正致しました